切なさの距離~友達以上、恋人未満~
授業後。
「湧井ーぃ!
それと湯川もちょっと来い!」
その日の部活で、山ちゃんに呼ばれた。
あたしと湯川は目を合わし、首を傾げる。
呼ばれる覚えがないのだ。
「どうしたの?山ちゃん」
「突然のことで俺も驚いたんだが」
山ちゃんはそう前置きして、言った。
「皆川が部活を辞めた」
皆川って皆川榮太…?
「本人ははっきりと理由は言わなかったんだが、勉強に専念したいということだった」
ウソだ。
絶対、ウソ。
湯川が長距離で入ってきて、あんなこと言われて。
どうせ逃げたんだ。
皆川はそういうヤツだもん。
「で、湯川。
転入したばっかりで、申し訳ないんだが皆川の変わりに長距離のリーダーになってくれないか?」