【コラボ】碧きコ惑のミューゼ~黄昏の彼方~
「後ろを向いて」
ノインは素直に従った。
「誰がこんな服を選んだのだ?」
「あんたじゃなかったらリヒターだ」
「今日は派手な格好をしてもらえと
は言ったのだが。この恰好で街を歩
かれると、誰でも振り返ってしまう
な」
「血まみれだもんね」
「少し、我慢しろ」
言うと、ベリルは袖をひっぱって、
着ている服を、下へ引っ張った。
ノインの肩も胸も、ドレスからあふ
れた。
「何っ」
文句を言おうとしたら、目の前を白
いものがよぎった。
包帯、だ。
巻かれるたびに、背中の傷に触れて、
痛い。