【コラボ】碧きコ惑のミューゼ~黄昏の彼方~

「ごっ、ごめんなさい。あんたなら、
逃げられると思って。あたしは、ああ
すれば、組織の中枢に潜り込めると思
ったから」

ベリルはにっと笑う。

「まあまあだな」

「え?」

「土下座して謝れとは思わないが、謝
罪は必要だ」

言って、胸元から、赤いものを引き抜
いた。
スカーフだ。
血じゃない。
それから、ベリルは、自分の体からす
るすると包帯を巻き取った。
傷口なんかどこにもない。
確かに、打ち抜いたのに。
ノインは、まじまじとベリルの顔を見
てしまった。
一体どうやって再生したんだろう。
もう一度やってほしいけれど、言った
ら、絶対怒られるんだろうな。


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