光を背負う、僕ら。―第1楽章―
伸一君は頭の後ろで手を組み、考え込む。
表情から必死に考えていることがわかるけど、一向に口を開く気配がしない。
ザワザワと他の班が喋る中で、5班だけが静まり返っていた。
まだかな、と待ちわびていると、ようやく伸一君が口を開いた。
「……“みんな仲良くしよう”でいいんじゃね?」
あたしと達也君は、ずっこけたい気分だった。。
“みんな仲良くしよう”という目標を「シンプル」と言った伸一君は、もっといい班目標を考えたものかと、すっかり思い込んでいた。
なのに、言う言葉がそれなんて……。
「なんだよ伸一!いい班目標を思い付いたんじゃなかったのか?」
ごもっともです、達也君。
伸一君は驚いている達也君に言う。
「いや、ちゃんと考えたぜ?だけど、何も思い付かなかったんだよ。」
伸一君は少しすねた表情で言った。
なんか、そのいつもと違った表情が可愛らしく見えてしまった。
「あっそ。伸一がそう言うなら、そういうことにしておく。佐奈、もうその目標書いちゃって。」
「わかった。」
達也君にそう言われて、班目標をポスターに書き込む。
表情から必死に考えていることがわかるけど、一向に口を開く気配がしない。
ザワザワと他の班が喋る中で、5班だけが静まり返っていた。
まだかな、と待ちわびていると、ようやく伸一君が口を開いた。
「……“みんな仲良くしよう”でいいんじゃね?」
あたしと達也君は、ずっこけたい気分だった。。
“みんな仲良くしよう”という目標を「シンプル」と言った伸一君は、もっといい班目標を考えたものかと、すっかり思い込んでいた。
なのに、言う言葉がそれなんて……。
「なんだよ伸一!いい班目標を思い付いたんじゃなかったのか?」
ごもっともです、達也君。
伸一君は驚いている達也君に言う。
「いや、ちゃんと考えたぜ?だけど、何も思い付かなかったんだよ。」
伸一君は少しすねた表情で言った。
なんか、そのいつもと違った表情が可愛らしく見えてしまった。
「あっそ。伸一がそう言うなら、そういうことにしておく。佐奈、もうその目標書いちゃって。」
「わかった。」
達也君にそう言われて、班目標をポスターに書き込む。