あなたのペット的生活
明らかに忘れてましたと言わんばかりのこの笑顔。
俺は呆れて、大きな溜息しかでなかった。
「で?これは命令だ。
俺は、お前に何かしたのか答えろ」
「……えぇっと、何にもなかったよ」
「嘘つけ。何かあったんだろ?」
明らかに目が泳いでるし。
「本当に本当!!何にもなかったって」
絶対なんかあった。
それはわかる。
でも、服は着ていたから未遂に終わったとか?
とにかく最終ラインはまだ超していないのかもしれない。
でも、だからと言って、乃亜がここまで隠す理由が分からない。
わからないけど、これ以上聞いても返事は変わらないんだろうな。
だてに15年、幼馴染みしてないから、これ以上聞いても無駄だと感じた俺は、再びやってきたリバースの波の気配を感じていた。