あなたのペット的生活


「……いやぁ〜、これも接客かと」

「笑えない冗談はやめとくれ!!」


「……すまん」


おじさんはおばさんに土下座をして謝った。


私とおばさんはそんな姿をみて大きな声で笑った。



「乃亜ちゃんも乃亜ちゃんだよ。この人、冗談と本気の区別つかないんだから〜」


「えへへ。ごめんね、おばさん」


「なんだい、乃亜ちゃん冗談だったのかい。おじさん本気にしたじゃないか」


「だから、学校だって言ってたじゃん」


「乃亜ちゃん、酒強いし、おじさん好きだなぁ〜。
一緒に飲んでて楽しいから」


「いやぁ〜、まだまだっすよ。私もおじさんくらい強くなりたいもんだけどねぇ」


「孝二なんて酒屋の息子だってのに誰に似たんだか弱くってよ。俺ぁ飲み相手がいなくて寂しかったんだ。だけど、乃亜ちゃんがこうしてちょこちょこ相手してくれてるから本当に、おじさん……嬉しいんだよぉ〜」



急に泣き出し服の袖で涙を拭うおじさん。


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