あなたのペット的生活
私の話が終わると今度は孝ちゃんの話だ。
今までどこにいて、どんな生活を送っていたのか、大雑把にだけど、質問したら答えてくれた。
だけど、1番聞きたかった質問はまだできていない。
告白の返事だ。
むしろ、私が聞くまで孝ちゃんは答えてくれないのだろうか?
「おっ♪」
土を掘っていくとたどり着いたのは錆びて古くなったお菓子の缶だった。
「これこれ」
孝ちゃんは嬉しそうに目を細めると、缶に手を伸ばした。
なんだかドキドキする。
缶のふたを開けると、中には『20歳の私へ』っと書かれた手紙、『24歳の孝ちゃんへ』と書かれた手紙、『24歳の俺へ』『20歳の乃亜へ』と書かれた手紙がそれぞれ入っていた。