らっこの国のお姫さま
姫は飼育係に西瓜を半分に切って貰いスプーンで食べていました。

「あれっ?
王子から知らせが……キゥ。」

姫の淋しい気持ちが届いたのか、久しぶりに王子から便りがありました。

「何々……。
姫!お変りないですか?

面白いホラー映画を見つけたので送ります。
楽しんで見て下さいね。

それと、いつか映画に行く約束覚えていて下さいね!

そうだったキゥ!」

姫は鏡を見ました。

「痩せなくちゃ……キゥ!
大変キゥ!ウェストがない…キゥ!」

姫は荷物を開けて見ました。

アーモンド……?
カルダモン……?

「モンド映画って何キゥ?」

夜を待ち、真っ暗な部屋にしてセットしてリモコンを押しました。


「キュゥーー……!」

姫の声を聞き、じぃが飛んで来ました。

『姫!どうされました!』

じぃが丸まっている姫に触れました。

「触らないで下さい……キゥッ!
嫁入り前ですッ……キゥッ!」

続いて飼育係がやって来ました。

「飼育係ィ~!」

姫は両手を広げて飼育係の方を向きました。

バシッ!

二人(?)はしっかりと抱き合いました。

「恐かったキゥ……。」

飼育係は姫を優しく撫でました。

『姫……。
私と飼育係とのその態度の差は一体何なんですか……?』

そうです。

飼育係は若く背も高くかなりのイケメン飼育係だったのです。

かなり面くいの姫の為に今は亡き王と王妃がジャニーズから引き抜いたのです。

飼育係は映画のディスクのケースの表紙を見ました。

『残酷物だったんですね。』

ウンウン……。

姫は可愛らしく頷きます。

「私は確かに無類のホラー好きです。
でも王子は残酷物がそう言えば好きでした……キゥ。」

ハッ……!

姫の眉間に皺が寄りました。

「一緒に身に行く映画って……、もしかして、もしかして……。」

……浦沢直樹の20世紀少年とかじゃなくて……。


「寝ますキゥ。
皆下がって下さいキゥッ!」

姫はひとりになると、ぬいぐるみを抱いて悶えました。

王子と映画に行きたい……
でもリアル残酷映画は……

そんな姫を今夜もウミネコが観察していました。
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