危険な同居生活
突然のミサさんの問いかけに、クスっと怪しい笑みを浮かべて笑うミカさん。



自分の席に戻らず、ヒョイっとテーブルの上に足を組んで座った。


なぜ、俺の目の前なんだよ…。


白い肌の組まれた足が、俺のハートを激しく揺さぶる。目のやり場に困るじゃん。


黒のローブだから、まだかろうじて冷静を装える。


「ミカも詳しい事は知らないんだけど、悪い奴みたいなのよねー」



「悪い奴?犯罪者なの?」



「ある意味、そうかもね。働きもせずに、親からお金をもらって…楽な暮らしをずっとしてるみたいよー詐欺師みたいな奴よ!」



そう言って、俺の顎を指でなぞるように動かすミカさん。



チラッとミサさんを見ると、俺の事を軽蔑しているような目で見ているように感じた。



テーブルからジャンプするように下りて、ミカさんは高らかに宣言をした。



「見つけたら、即あの世へ送ってあげるわーミカの手で!」


一人、大きな声で笑うミカさんだが、それを聞いた俺は、笑える状況でない。



バレたら、即ゲームオーバー。仕送りってそんなに悪い事だったとは、三十歳間近になって初めて知った。
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