ジェネシス(創世記)
ペルシャ帝国(所在地、イラン高原南西部)
紀元前五三九年頃、インド・ヨーロッパ語族のアケメネス朝ペルシャのロス二世が勢力を拡大し、バビロニア帝国を攻撃する準備を整えていた。
ユーフラテス川の支流の水路をせき止め、流れを変えさせた。川の底には水がなくなり、その川底の道を渡ってバビロニアに向かって進軍するのであった。
ペルシャ軍が、首都バビロンの周辺を包囲していたにもかかわらず、ナボ国王の息子ツァルが、宮殿で宴に酔いしれていた。
エルサレムから略奪した金銀の器で「月の神シン」を崇めていた。ツァル王子は、バビロニアの最高の神である「マルドゥーク神」を、軽んじていたようだ。マルドゥーク神を崇拝する民たちからは、当然のごとく反感を買っていた。
ツァル王子は全く政治や宗教にも参与しない、ぐうたら息子だった。父の権力におぼれ、遊びまくっていた。それは、バビロニア内部からすでに腐敗し、自滅を招く結果となった。
その宴の最中に、ロウソクをもったある女性が騒いだ。ロウソクの火によって、壁に描かれた「人の手の指」が現れたのだ。
それは指で描かれた絵文字のようなものだった。大勢の人達がその絵文字を解釈しようとしたが、だれもその意味を解ける者はいなかった。一人いた。ニルの孫息子ダルが、ツァル王子に向かってその意味を語った。
紀元前五三九年頃、インド・ヨーロッパ語族のアケメネス朝ペルシャのロス二世が勢力を拡大し、バビロニア帝国を攻撃する準備を整えていた。
ユーフラテス川の支流の水路をせき止め、流れを変えさせた。川の底には水がなくなり、その川底の道を渡ってバビロニアに向かって進軍するのであった。
ペルシャ軍が、首都バビロンの周辺を包囲していたにもかかわらず、ナボ国王の息子ツァルが、宮殿で宴に酔いしれていた。
エルサレムから略奪した金銀の器で「月の神シン」を崇めていた。ツァル王子は、バビロニアの最高の神である「マルドゥーク神」を、軽んじていたようだ。マルドゥーク神を崇拝する民たちからは、当然のごとく反感を買っていた。
ツァル王子は全く政治や宗教にも参与しない、ぐうたら息子だった。父の権力におぼれ、遊びまくっていた。それは、バビロニア内部からすでに腐敗し、自滅を招く結果となった。
その宴の最中に、ロウソクをもったある女性が騒いだ。ロウソクの火によって、壁に描かれた「人の手の指」が現れたのだ。
それは指で描かれた絵文字のようなものだった。大勢の人達がその絵文字を解釈しようとしたが、だれもその意味を解ける者はいなかった。一人いた。ニルの孫息子ダルが、ツァル王子に向かってその意味を語った。