蝶々結び

「二人で何やってんの？」


どれくらいの時間が経ったのかわからなかったけど、不意に創太が訊きながら近付いて来た。


「須藤の人生相談」


「ちょっと違う気がします……」


上杉先生の言葉に、あたしは小首を傾げた。


「てか、何気に青春な感じだったのに、邪魔するなよな！」


「えっ！？俺、ＫＹやった？」


「おう！ここは空気読んで欲しかったな〜」


「空気は読むもんじゃなくて、吸うもんや！」


上杉先生と創太のやり取りを見て、思わず笑ってしまった。


「っつーか、七星は何で笑うねん！」


「え〜っ、だって〜！」


あまりにも可笑しく感じて、また笑い出してしまう。


「もうええわ〜っ！！」


すると創太が拗ねたような顔で言って、あたしと上杉先生の間に無理矢理ドカッと座った。