蝶々結び
「七星、着いたぞ」
上杉先生に声を掛けられて顔を上げると、すっかり暗くなった窓の外に見慣れた景色が広がっていた。
「ここ……」
「ほら、降りろよ」
促されるまま車から降りたあたしは、上杉先生を見上げた。
「こんな所に来て、どうするの?」
「イイから」
先生に手を引かれて歩き出した直後、ふと頭に浮かんだ疑問を口にした。
「もしかして中に入るつもり?」
「当たり前だろ!」
「きっと入れてくれないよ?」
「大丈夫!勝手に入るから♪」
不法侵入になるんじゃ……
そんな不安が頭に過ぎったけど、楽しそうな上杉先生を止める事は出来ない気がして、仕方なく付いて行く。
程なくして、建物を囲っているフェンスの一角にある金網のドアの前に着き、先生が立ち止まった。
上杉先生に声を掛けられて顔を上げると、すっかり暗くなった窓の外に見慣れた景色が広がっていた。
「ここ……」
「ほら、降りろよ」
促されるまま車から降りたあたしは、上杉先生を見上げた。
「こんな所に来て、どうするの?」
「イイから」
先生に手を引かれて歩き出した直後、ふと頭に浮かんだ疑問を口にした。
「もしかして中に入るつもり?」
「当たり前だろ!」
「きっと入れてくれないよ?」
「大丈夫!勝手に入るから♪」
不法侵入になるんじゃ……
そんな不安が頭に過ぎったけど、楽しそうな上杉先生を止める事は出来ない気がして、仕方なく付いて行く。
程なくして、建物を囲っているフェンスの一角にある金網のドアの前に着き、先生が立ち止まった。