焦れ恋オフィス
溜息まじりに息をついて、部屋に戻ろうと振り返ると、
「今の格好いい男って誰?」
興味深そうに笑っている央雅が立っていた。
夏基の消えた方へ視線を向けながら。
「会社の同期…。偶然飲み会をやってるみたい」
「…ふ~ん。芽依ちゃんの彼氏かと思ったんだけどな」
「え!…ち…違うよ」
「あ、そ。まぁ、芽依ちゃんに恋人できたら巧さんもショックで寝込むんじゃない?
一生結婚させないってくらいに芽依ちゃんの事かわいがってるしさ」
「…」
「でも、さ」
じっと私を見つめて、呟くように言葉を投げかける央雅は何だか切なそうに瞳を揺らしている。
「芽依ちゃんが幸せになるのを、みんな待ってるんだし…。
好きな男できたら駆け落ちでもして幸せになれよ…」