焦れ恋オフィス
多分、夏基も私の事を大切にしてくれている。
夏基なりに可能な限りの愛情をこめて抱いてくれている…。

まるで私一人しか見えないように大切に…時々切羽詰まったように激しく抱いてくれる。

そんな時には、夏基が私一人のものだって錯覚しそうになる。

優しい夏基を誤解しそうになる。

でも、私が夏基にとって唯一無二の恋人でない限り…どんなに優しくされても悲しいだけ。

いつかは夏基の心を奪っていく誰かに怯えて寄り添う事はできない…。

どんなに寂しくても、そんな怯えと遠慮を抱えて生きるよりはまし…。

赤ちゃんができたからっていうだけで一緒にいる事も悲しいだけ。

こんなに好きだけど…側にいたいけど…

夏基の本命になりたかった。

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