焦れ恋オフィス
開発部を覗くと、宏二を探す。
…いた。
CADで図面をひいている宏二の背後に回る。
「今ちょっといいか?」
そっと声をかけると、マウスに置いていた手を止めて振り返った。
「…社内で一番の話題の男がどうした?」
ふふん。と笑う宏二は悪戯しそうな目で俺を見る。
「まあな。話題の男だよ…。」
宏二は空いている椅子に座るよう指差す。
ゆっくり座ると、軽く息をつき
「宏二の奥さんが診てもらってる産婦人科って…どこの病院?」
「は…?なんだ突然。
まさかお前が妊娠したとか…?」
そんな冗談には構わず、じっと答えを待つ俺に、宏二の表情も真面目なものに変わる…。
「…まさか。
…あぁ…そういう事なのか…?」
「…そういうことだ」
頼む。
俺の勘が当たってますように…。