焦れ恋オフィス
『片桐デザイン』の受付のソファに座って柳さんを待っている間…何度もポケットに手を入れて確かめる。
思いがけず高橋専務に最初に見せる事になってしまった指輪に触れて、高ぶる気持ちを落ち着かせてみる。
芽依…。
会いたい。
抱き締めたい。
キスしたい。
ぎゅっと握った手の中にある指輪を…受け取って欲しい…。
ふっと肩を揺らして緊張感を逃がしていると、背後に気配を感じた。
「お待たせしました。柳です」
俺は、ちゃんと仕事モードの顔を作れているのか自信がないままに立ち上がった…。