焦れ恋オフィス
そして、へへっと笑って。
私が湯飲みを乗せたお盆を持とうとした時、突然背中が暖かくなったと思うと、夏基に抱き締められていた。
私の胸の前で組まれた夏基の腕を見ながら、首を傾げて呟いた。
「夏基?あの、どうしたの?」
「……抱いていい?」
「え?…どうして、それに夏基はもうすぐ出かけるんでしょ……?」
「……そうだけど」
夏基は、小さな吐息と共に私の体をゆっくりと撫でながら、首筋に痛みを落としていく。
私の体に熱を落としていく動きを止めない手を、私はよける事もなく、ただじっと立ち尽くして吐息を受け入れていた。
好きな人に抱き締められて、それを拒む事なんてできない。
夏基の手が、胸から段々下に下がっていって、お腹をかすめるように優しく触れるのを感じた瞬間、私ははっと息を止めた。