焦れ恋オフィス
夏基が優しく触れているのは、この先大きく育っていく赤ちゃんの寝床。
まだ小さくて小さくて、心臓の音だけが生きてるって実感させてくれる。
私の大切な赤ちゃんは、お父さんの手の温かさをちゃんと感じてるんだろうか?
普段以上に夏基の指先や背中から感じる動きに敏感になった私は、やっぱりこうして赤ちゃんの側に夏基にいて欲しいと思って泣きたくなる。
赤ちゃんだって、きっとそれを望んでいるはずだから。
小さく息を吐いて目をぎゅっと閉じて。
「夏基、あのね」
「ん……?」
私の首筋を唇でたどる夏基に、声をかけた。
抱き締められる居心地の良さを中断して、背後を振り返った。
途端に唇に感じる熱。
「ん……っ」
夏基が夢中で落としてくるキスに、一瞬驚いてしまう。
いつもの優しくあやすようなキスではなくて、まるで怒ってるような、そして息ができないキス。