焦れ恋オフィス
テーブルにお盆を置いた途端、ソファに座っていた夏基に抱き寄せられて気付いた時には、夏基の膝の上。

「ちょっと……ん……っ」

私の頭をぐっと寄せて、深いキスをする。

夏基?

突然始まったキスは、終わる気配もなく、それどころか次第に熱を帯びてきて、まるで私を食べ尽くすような深さ。

「な、夏基……」

息継ぎのあいまに、なんとか声を出すけれど、そんな私にはお構いなしにキスに夢中になっている夏基。

どうしたの?

こんなに切羽詰まったキスを与えられて、かなり切ない。

「もうすぐ飲み会に行くなら、準備しなきゃ」

必死でつぶやく私の言葉が届いたのか、荒い息を隠そうともせず、そして夏基の手は私の頬を掴んだまま。

「飲み会やめて……芽依を抱きたい」

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