焦れ恋オフィス
あっけらかんと言い切る余裕の笑顔の夏基。
確かに仕事では一目置かれる実力を持っているし、飲み会に顔を出さないくらいでそのポジションが揺らぐとも思えない。
どれほど付き合いが悪くても、夏基を部下に欲しいと手をあげている部課長列はたくさんいる。
そんな事実を本人が自覚しているのも、なんだか可愛くないけれど、それもまた彼の魅力なのかもしれない。
でも、そういう事とは別に思いつくのは。
「今日の飲み会に来る女の子達は、夏基が来るのを楽しみにしてるんじゃないの?」
横目で少し冷たく聞いてみた。
夏基は、そんな私の言葉に一拍置いて、くくっと喉の奥を響かせた。
「そうだな、多分俺が行くのを楽しみしてる女の子はいるだろうな。
それに、俺の本命の女に出会えるチャンスかもな。
なら、やっぱり行ったほうがいいか」
「え……?」
「なに固まってるんだよ。芽依が俺に行けって言ったんだろ」
「……そう……なんだけど」