焦れ恋オフィス
「……それだけ?」
「そうよ。週末ここで料理する事も多いから自然と馴染んじゃったし」
軽くそう言うと、本当にこの部屋でぬくぬくと居心地良く過ごしてた日を思い出してしまう。
何故か私の部屋に来る事を嫌がり、一緒に過ごすのはいつもこの部屋。
愛されるのも、二人で他愛もない時間を過ごすのもいつもこの夏基の部屋。
お腹の赤ちゃんの事を言うために戻ってきたけれど、やっぱり言えないまま。
そんな揺れる気持ちを隠す為に思わず出た言葉が、私の本心だって気付いた。
「この部屋大好きだったな……」
「……」
「ねぇ、本命の彼女が現れたら、やっぱり家具とか変える……?よね」