言霊師
「逢うのなど、簡単な事。
いつでも、そなたが望んでさえいれば…必ず逢える。
そう約束すれば、不安はなくなるか…?」


「逢えるんですね?」


「あぁ。…そうだ、一つ聞きたい事があったのだ。

―――いつの日か、そなたの血に刻まれし“約束”の縛が解けたら…」


とうとう、日は沈んだ。
それぞれの帰路に着かねばならない時が来る。

神は、悟っていた。

自分はもう、自由に動けないだろう、という事を。

だから、未来へ向けての新たな―――二人だけの約束を。


言霊にすれば、全ての約束が守られる。

そう信じていた。



「その日が来たら、今まで呼ぶ事が叶わなかった、たった一人の愛しき人の名を呼ぶ。
だから…

返事をしてくれるか?」



どうかこの約束だけは…奪わないで欲しい。


―――どうか……
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