カレカノ
…―そんな事をふと思い出し朱希に視線をやった。
また篠山さんの事で怒ってるよ…
「朱希〜…なに怒ってんの?やっぱり付き合ってるんだ?」
空気を読まず苛立つ朱希にそれでも絡みついていく彼女に慶太も呆れる。
「ハァ?柚葉と付き合ってるわけねぇだろ…つかお前ウザいからあっち行け…柚葉はお前よりはマシだよ」
「…ひど!朱希のバカ!!」
そう言ってドスドスと立ち去った彼女にフンッと鼻を鳴らす。
「バカにバカって言われたくねぇよ」
「ふぅ〜ん…」
意味深な慶太を朱希が睨み眉根にシワを寄せた。
「あ?なんだよ?その言い方…」
「別に?篠山さんより絶対にあの子の方がバカだよね〜?」
「……さぁ?」
ホントに素直じゃないよね。