カレカノ
…―頭のてっぺんが黒くてプリンみたいになってやんの。
女の子にモテる為に髪を染めたり、ファッション雑誌を必死で読み漁ったり…
ご苦労様な事ですね?
柚葉の冷めた痛い視線を後頭部に感じたのか、ふいに朱希が柚葉の方に振り向いた。
「……」
柚葉も視線を逸らさず目を合わせていると朱希の口が言葉なく動いているのが見えた。
なに言ってんのか分かんない。
隣にいる小田君の呆れた視線に気付かず身振り手振りで何かを伝えようとする朱希。
いつまで経っても理解出来ない事にイラつき窓から視線を外す瞬間
朱希が自分を指差して口をパクパクさせた。
「……??」
…―パコンッ
「痛っ!」
いきなり頭に痛みを感じ振り向くと先生が側に立っていた。