魔法使いですが、何か?
「いっつぅ……!
誰ださっき殴ったのは!」

勢いよく振り返ると
そこには頬を膨らませた
ティルの姿があった

その彼女の手には
力いっぱい握りしめられた
銀色のお玉が……

よくよく見ればお玉が
微かに震えている

アレか、僕の頭を割ろうとした
憎き武器は!!!

「ティルちゃんを放って置いて
痴話喧嘩とは何事ですよ!
ノロケるならどっか
ティルちゃんの知らない所で
やってくださいですよ」

プンプンっと言った雰囲気で
全くぅ、と腕組みをした
一部の特殊な趣味の方々は
こんなティルを見て
可愛いだの抱き締めたいだの
思うのだろうが

今の僕は殺気に満ちている

何故殴ったこの娘……
その上…

「痴話喧嘩とは何だ!!
意味わかってんのか?!」

柄にもなく僕は
どう見たって年上に見えない
18歳のティルを怒鳴りつけてしまった

「ななっ!何をいうですよ!
わかってるに決まってるですよ!!
…えっと…………あの…
…ちいさい訳の分からない
うざい喧嘩の略ですよ!」

「全然意味を知らなかった!」

ティルは
こういうコメディには
持ってこいのキャラをしていた

< 34 / 101 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop