魔法使いですが、何か?

その微妙に居たたまれない
空気の中

この状況を微塵も理解
出来ていない
否、出来ない人物が
はた、と目を覚ました

青い瞳をぐるりと動かし
当たりを確認する

「………はれ?
なんでロリィティル先輩が
こんな所で似合いもしない
ちょっと真剣な目を
しているんですか」


そして、起きて早々
毒を吐いた

「わぅーーッッ!!!
なんでみんなティルちゃんを
ろりろり言うんですよっ
実に侵害なのですよっ!」

「侵す方の侵害じゃなくて
心を外す『心外』、な」

僕は少しだけ
ティルの言葉を修正する

訂正されたティルは
なんとも嫌そうな顔をして
目をあからさまに
逸らした

うーむ…
年下である僕に訂正されるのは
やはり、気持ちのいい
ものではないとは思うが

だとしても
このあからさまな態度には
少々傷付いてしまう

そんな事をつらつらと
考えていた僕であるが
こんな下らない事を考えている
暇など、僕には存在して
いなかったのだと
十秒後に思い知らされたので
あった………………


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