魔法使いですが、何か?
十秒後…
とはいっても
無意識な状態での
十秒と言うのは
刹那に近い時間であり
そう、僕が一瞬ため息でも
つこうかと脳裏に過った時
ふ、と視界に入った光景に
絶望したくなった
ティルとミッシェが
知らぬ間に…
物音一つ立てずに
戦っていた…らしい
さっきまで
ミッシェが寝ていた机が
見事にひっくり返っている
それはまぁ
ちゃぶ台のような
小さな机ではあるのだが
ひっくり返った机の
所々に焦げたような跡
綺麗に敷いてあった筈の
カーペット
不規則に出ている
僕のクローゼットの中身…
ってオイ
なんで僕の服が
半分程顔を覗かしているんだ
おかしいだろう!!色々!!
「オイッッ!!お前ら!
いつの間に僕の部屋で
知らぬ間に戦闘を繰り広げて
いたんだよぉぉぉぉ!!」
乱れた髪を手ぐしで
さっと整えて、ミッシェは
凛とした顔でものを言う
「あら、ごめんなさい
数秒の内に繰り広げられた
壮絶なる魔法戦を
あなたに見させておけば
ファンタジー要素が
増えたのに…」
「お前、時々頭
悪い奴とは思えない
口の聞き方するよな」