【完】俺の守護霊
「お支払いはどう致しますか?」
「カードで」
笑顔で接客する店員にカードを差し出すと、美緒は『うわ…大人だ…』と横で見ながら呟く。
「彼女さんへのプレゼントですか?」
「…まぁ」
あまり聞かれたくない質問をぶつけられ、面倒なので適当に返事をした。
否定して彼女じゃなかったら誰に買うんだって思われても嫌だし。
「プレゼント用でしたら包装しましょうか?」
「あ…お願いします」
俺は店員が手際よく包装しているのを見ながら、もうこれ以上何も聞かないでくれと心の中で祈った。
「ありがとうございましたー」
店員から綺麗に包装された袋を受け取って店を後にする。
「4着も…良かったのに。もったいない」
歩きながら呟く美緒。
「別に心配しなくても金ならあるから。一人暮らしだし、あんまり使うこともないし、服くらい」
そんな事心配しなくても。
「そうじゃなくて…ほら。そんなに買って貰っても、そのうち消えちゃうんだし」