恋愛両立


結局。


会社を出て、まーちゃんに連れられるがまま、バーに付いた。


慣れたようにまーちゃんは扉を開ける。


「え?ご飯は?」


「大丈夫、ココのご飯おいしいから!」


仕事帰りだよ・・・


まぁ夕方にいつもコンビニのおにぎり食べるけどさ。


今日もおにぎり食べたけどさ。


ちゃんとしたご飯食べたいよ。


「へいらっしゃい!」


大きな声がして、ぱっとカウンターを見ると


坊主頭に線が入ってサングラスした男の人がいた。


へいらっしゃいって・・・八百屋じゃないんだから。。


「ケンちゃん!お腹空いてるの!なんか作って!」


まーちゃんは迷わずカウンターに座るとその坊主頭のサングラスに話しかけてる。


「はいはい、わかりやしたよ。おや、新顔じゃねーか、名前はなんてーの?」


どうやらこの店のマスターらしい。


なんかしゃべり方おかしくない?



「あ、早紀ちゃん!前言ったじゃん、仕事決まって友達も出来たって!」


「おぉ!君が早紀ちゃん。おれ野中憲吾!ケンちゃんね!よろしゅー。」


「よ、よろしく・・・」


大きな手が伸びてきてカウンター越しに両手で私の手を掴んで。


ブンブン上下に振る。


勢いがありすぎて、困るな。。



「オムライスすき?」


「へ?」


ケンちゃんのいきなりの質問に首を傾げると、横から大きな声で


「スキー!大好き!オムライス!」


両手を挙げてまーちゃんが言った。





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