恋愛両立



「今日は大人しく寝かせてやれよ。」



耳の傍でテツの声がした。




「うるせーな。わかってるよ」




昼のこともあって偉そうには言えないけど。





「お前も仲直りちゃんとしろよ。」




テツを睨む。




「へいへい。」



そういうと背を向け歩いていった




あれからギクシャクしてるテツとアズ。




揉め事起こすたび俺を巻き込むのを止めてほしいよな。





なんて思いながら、白い早紀ちゃんの腕に手を回す。




柔らかいいい匂いが鼻をくすぐる。




膝の裏に腕を回し、ゆっくり抱き上げた。





スヤスヤ寝息が途切れない。




よっぽど疲れたんだろうな。




「おやすみ敦君。早紀ちゃん疲れてるみたいね。ゆっくり休んで。」



抱き上げてすぐ律子さんがそう言う。




「はい。おやすみなさい。」




律子さんにそう言うと、早紀ちゃんを連れて食堂を出た。







< 73 / 102 >

この作品をシェア

pagetop