†Orion†〜Nao's Story〜
「未成年の子が開けるときって、親の承諾書がいるみたい。あたしがピアス開けた病院はそうだったから……」
亜里沙の話を聞いて、お父さんが慌しくリビングに駆け込んできた。
「……雅人? どうしたの?」
「承諾書、承諾書!」
「あぁ、奈緒のピアスの……。なに? 書いてなかったの?」
リビングから、お母さんの呆れたような声。
お母さんもピアスを開けているから、そのへんの事情にはやっぱり詳しい。
……親の承諾書が必要なんだ。
知らなかったのは、あたしとお父さんだけだ。
ガタガタと慌しい音を聞きながら、あたしはブラシで丁寧に髪を梳かしていく。