君のとなり―昼休みの屋上で―
『ハァ・・・間に合った・・・。』
「はるか・・・速いし・・・なんで・・そんなに・・疲れてないの・・・?」



ホストクラブからダッシュした私達は、ギリギリイベントに間に合った。
冬の冷たい風で肌の表面は冷えているのに、内側はジンジンと暑さが込み上げてくる。





「みなさ―ん!こんにちは―!!!」



司会者のマイクを通した大きな声が、会場に響き渡った。




「「「こんにちは―!!」」」


その大きな声に負けじと、観客のさらに大きな声が空まで届きそうな勢いで響く。







「ハァ・・・ピッタリだったね・・・♪」
『ね♪・・・てゆーか美夏、なんでそんなに疲れてるの?』
「・・・・・」













告白祭が始まる。



それは、私達を揺るがす波が近付いていることを、意味していた。



少しずつ、少しずつ近付いていることを、意味していた。


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