君のとなり―昼休みの屋上で―
角田さんという可愛い声をした子の直球な告白から始まり、あとの3人も順番に告白していった。


残るは、準ミスの人だけだ。





「いやぁ、それにしても美人だよなぁ・・・。
あれは普通の男ならOKしちまうだろ。」




千秋はそう呟いた。






確かに。
私が男なら確実OKしてしまうだろう。








・・・なのに、私の心は不思議と落ち着いていた。


余裕だって思われても仕方がないかもしれないが、そういうわけではないのだ。










『・・・やっぱり、私って冷たいのかな。』

「あ?なんか言ったか?」

『・・・千秋に言っても仕方ないから言わない。』





準ミスの人が、1歩、前に出た。



その途端、何故か歓声が上がる。






「いやいや、なんでそこで歓声が上がるのかわかんないし。」



と、観客にツッコミを入れる美夏。





しかし、そんな歓声に慌てもせずに、観客に向かって微笑みを向けた後、まっすぐ翔の方を見た。




「3年A組の香椎美咲です。倉田くん、あなたの事がずっと好きでした。付き合ってください。」





凛とした声で、香椎先輩は翔に告げた。



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