恋・したい
泣きながら笑ってハンカチで涙を拭い、濡れた瞳に天使になった自分を改めて映し口元にハンカチを押し当ててため息を吐く。

「ねぇ、由宇の絵どう?」
『綺麗や素敵って言葉で表すのが勿体ないくらいな絵だよ』
「他の人にも見せてもいい?」
『もちろん…私だけなんて勿体ない』

由宇は優しく頭を撫でて、もう泣かないのとなだめてくれる。
鼻をすすってもう大丈夫と2回くらい頷く。

一通り作品を見てから受付の女子高生に挨拶して通りへ出ると

「あ―雪だあ」
『だね』

少し目を細めてはらはらと舞いおちる雪空を見上げる。

「りぃは由宇が日本から居なくなったらどうする?」
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