恋・したい
【ドアにかかってたよ】
『ありがと、なんだろ?…あっ!』
【僕にも見せて】

スケッチブック
由宇が私をデッサンしたスケッチブックだ
どきどきしながら開く…
1ページ、1ページ
鉛筆だけで描かれた私は私じゃなかった。
それは由宇目線で描かれた私だから。

『こんなに綺麗じゃないのに…』

ぽたり

頬から滑り落ちた涙はスケッチブックの端っこを濡らした。

【由宇さんきっと真っ先に莉梨愛ちゃんのとこに会いにくるよ。だから待ってようね】
『あ…のね、由宇が絶対見せてくれなかったの』
【うん。だから帰ってくるまで莉梨愛ちゃんに持ってて欲しいんだよ】

スケッチブックをぎゅうっと抱きしめて泣き出した私を抱きしめて額にキスをしてくれる。
泣かないって決めたのに…
由宇ってば…
ずるい

こんなに素敵な事されたら泣けちゃうよ…
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