准教授 高野先生の恋人

自分では、間違ったことを言ってるなんて意識、まるでなかった。

だって、救いを求めて衝動的に“誰か”と関係をもってしまうコトとは違うもの。

信頼関係のある彼氏彼女なら、彼氏彼女だから・・・。

けれども――

「僕は好ましくないと思う、そういうの」

口調こそ穏やかだったけど、そこには彼の毅然たる態度がうかがえた。

「誤解しないでね、頼ったり甘えたりするのが悪いと言ってるわけじゃないんだよ。

僕だって、君を頼りにしているし、甘えてもいるからね。

それに、僕の気持ちを誰よりもわかって、慰めて、癒してくれるのは君なんだから。

だけど・・・優等生的発言を承知でクサい台詞を言わせてもらうとね、

セックスは、言葉では伝えきれない愛情を表現する為の手段なんだよ。

でね、その手段以外の何ものでもないし、何ものかであってもいけないんだと思う」

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