准教授 高野先生の恋人

互いに信頼しあえる友達がいる彼。

真摯に謙虚に研究に打ち込む彼。

そんな彼が私の特別な彼であることが、とてもとても誇らしく幸せに思えた。

「最終的な脱稿は来週あたまくらいになるけど、とりあえず今日明日がヤマかな」

彼は、状況的にはまったく悪くないよと付け足すと、

まるで、私に心配ないからねとでも言うように、穏やかに微笑んだ。

「もうね、最近はすっかり昼夜逆転」

「えーっ!なんかすごく意外かも」

だって、てっきり彼は完全な朝型だとばかり思っていたから。

「やっぱり夜のほうが集中できるよ。ただ、こんなことできるのは休暇中だけだけど」

「そっか、そうなんだぁ」

規則正しい朝型の生活は、ホントは朝が苦手な夜型さんの頑張りだったとは。

とても些細なことだけど、私はまた一つ彼について詳しくなって嬉しくなった。

こんな小さな発見の積み重ねが大きな理解に繋がっていくのかな?なんて。



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