准教授 高野先生の恋人
帰りの車の中で、ふと考えた。
「フランソワ、今頃なにしてるかな?」
いきなり一人で留守番なんてさせられて、不貞寝でもしてるんじゃないだろうか?
「電話、してみたら?」
「えっ」
「たぶん、寛いでいるんじゃないかな。寝転がって、お笑い番組でも見ながら、さ」
寛行さんは、さらっとそんなことを言って、ふふふと笑った。
「お笑い番組?」
「そっ。夏場だったらナイターかもね。ビールと枝豆でさ」
「えーっ、それって完全に・・・」
「立派なオジサンだね」
「もうもうっ!勝手にフランソワのイメージ作らないで下さいよお!」
「はいはい、ごめんね。僕が悪かったよ。けど、本当に電話してあげたら?」
「え?」
「“今夜は帰らないけど心配しないでね。留守番よろしく”ってさ」