准教授 高野先生の恋人
彼が困った笑みを浮かべながら、まあまあどうどうと私を宥めようとする。
「ごめんごめん。ちょっと悪ふざけが過ぎたよね、僕が悪い。本当にごめんね」
「まったく・・・本当に反省してますか?」
「はい、反省してます」
彼はちょっとやりすぎたなって、ばつの悪そうな顔をして素直に謝った。
そして――
「それに、本当はね・・・なんというか・・・」
私の頭にぽんと手を置き、ゆっくりと考えながら言葉を選ぶようにして話し始めた。
「セクハラって、僕ら男性教員が一番恐れて警戒していることなんだよ」
彼はそう言いながら私の頭をくしゃりと撫でた。
「いたずらに君を不安にさせるのもよくないと思って話したことなかったけど・・・。
けっこうね、男にとって女子大って職場は神経使うし危険がいっぱいなんだよ」
彼の声の感じは明らかに曇っていて、ちらりと見上げると表情もなんだか険しかった。