准教授 高野先生の恋人

いきなり“ごめんなさい”とは、こりゃいかに???

まるで一世一代の告白をした私がバッサリと振られたみたいなこの状況って何?

「あの、寛行さん……???」

「自己防衛とか危機管理とか偉そうなこと言った先からなんだけど、僕……」

「え?」

「あのね、えーと、君と二人っきりになりたかったんだよ、たぶん……」

「はぁ?」

つまり――

彼は、私が研究室を訪れた際には、ドアをしっかり閉めて(鍵はかけてない)、

未必の故意により、二人っきりの空間を作り上げていたのである。

「ごめん。まったく、面目ない……」

「エーッ、高野先生サイテー」

お気の毒に彼ったら本当に面目なさそうに決まり悪そうに小さくなって……。

だけど、私にはもう、それがおもしろくってしかたがない!


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