准教授 高野先生の恋人

羊が山羊に必死になって許しを請う図。

おもしろがっていたくせに、山羊はやっぱり仏心が出てしまう。

「大丈夫ですよ、羊先生」

私は彼の腕をよいしょと解いて起き上がり、ベッドの上にぺたんと座った。

そして、枕をぎゅうっと抱えながら目だけちょこっとのぞかせて彼を見つめた。

枕に覆われたままの口で喋ると、もごもごぼぞぼぞ声がくぐもる。

「羊先生は欲張りだと思います」

「なんだか、羊先生って鼠先輩の二番煎じみたいだなぁ」

そんなことをぼやきながら、彼はその大きな体を勢いつけてヒョイと起こした。

そしてやっぱり同じように枕をぎゅっと胸に抱えた。

「で、僕が欲張りって?」

「男としてだけでなく、先生としても私に愛されたいと思っているからですよ」

「本当に、君には敵わないなぁ」

完全に図星を言い当てられた彼は、枕を抱えたまま、ごろんと倒れるように転がった。




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