准教授 高野先生の恋人
私が美穂さんとじっくりお話ししている間、寛行さんと森岡先生は――
「高野のやつ、てんで下手でやんの」
「おまえに言われたくない」
「ああ?オレのほうが絶対上手いし」
「こらこら!龍ちゃんも、高野君も!」
どっちが下手とか上手いとか、いったいこれは何の話かというと・・・
「今くらいからもう絵本の読み聞かせって始めるんですね。私、知りませんでした」
森岡家の日課である千尋ちゃんへの絵本の読み聞かせの話だったのである。
「本当はもっと遅くからでもいいんだけどね。龍ちゃんの練習もかねてやってるの」
美穂さんによると、千尋ちゃんの月齢だとまだまだ絵本が見える視力ではないらしい。
「森岡先生、随分お上手なんですか?」
「おおとも!オレの技術は・・・」
「もう!何言ってるの!龍ちゃんなんて、まだまだ田丸君の足元にも及びません!」