准教授 高野先生の恋人

田丸先生が絵本の読み聞かせが上手なのは専門が児童文学だったからだけじゃない。

「学生時代、田丸は病院や施設にいる子ども達を訪問するサークルに入っててさ。

一緒に遊んだりする中で本の読み聞かせなんかもいっぱいやってたわけ。

だからさ、田丸はオレたちでさえ夢中になるほど超上手いんだぜ、読み聞かせ」

「怖い話なんて子どもがワァワァ泣き出して大変だったって言ってたよなぁ」

森岡先生や寛行さんの話を聞いただけで、まるでその光景が目に浮かぶようだった。

「なんか、想像できちゃうかもですね」

「チロに読み聞かせを始めたのはね、田丸君がよく言ってた言葉がきっかけなの」

「田丸先生の言葉、ですか?」

「あっ!僕、それわかるかも」

「え?」

「“言葉はプールされるものだから”とか?違う???」

「あたり~!」

「おおーっ!高野すげーじゃん!」



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