准教授 高野先生の恋人

お風呂でゆっくり寛いだ私は、上がる頃にはすっかり彼と同じ香りをまとっていた。

彼が入れてくれた紅茶を飲みながら、私たちは今日あった出来事について話した。

「追いコンに桜庭さんが来てたよ」

「へぇー。ってまぁ、来月には大学も始まるし、帰って来ていても当然か」

「あんな王子様みたいな人だなんて私ぜんぜん知らなくて、びっくりしちゃった!」

やや興奮気味に言う私に、彼はおやおやそれはと、おかしそうにくすりと笑った。

「王子様ね……確かに。うん、そうかも。で?彼のモテっぷりは相変わらず?」

「うん。女性陣はもうメロメロ」

いつもは研究室の男性たちなんて、洟(ハナ)も引っ掛けないくせに。

“研究室内での恋愛なんてあり得ない”

先輩方は口を揃えて皆さん言っていたはずなんだけど???

どうやら桜庭さんだけは、その彼女たちのお眼鏡にもばっちりかなっているらしい。


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