准教授 高野先生の恋人
「まあねぇ、桜庭君は研究室の女の子たちにとってまさに理想の王子様だからね。
見た目がカッコいいだけでなく、おまけに頭がよくて性格もよくて、それに――」
「あ゛ーっ!その先全部知ってるから」
彼が話し途中にもかかわらず、私は咄嗟に、皆まで言うなと割り込んで、そして……
「それに――」
真中君からさんざっぱら聞かされた桜庭さんネタを私は余すことなく語ってみせた。
「お父様は開業医でお母様は活躍中の装丁家。つまりご実家はお金持ち。
ちなみに、長男であるお兄様がお医者様になられているので後継者問題もなし。
インターナショナルスクールに通っていたので語学も堪能で国際感覚がとても豊か。
お母様の影響で絵画や音楽などの芸術への造詣も深い。特技はバイオリンとピアノ。
ずっとモテモテ街道を歩んできたであろうに、驕ったところがまったくない。
そのため女性からだけでなく、男性からも頼りになるイイ奴として慕われる好人物。
一年間の休学はお母様の渡仏に便乗して学生の間に留学しておこうと思ったから。
以上……どう?何か付け足すことある?」