准教授 高野先生の恋人

ふぅと溜息をつき、私は仕方ないなぁと本当の理由の種明かし?をした。

「ついでと言えばね、実を言うと森岡先生だってついでなんですから」

「どういうこと???」

「森岡先生の研究室は単なる待ち合わせ場所みたいなもんです」

「待ち合わせ場所?」

はてな?という顔で彼は不思議そうに首を傾げた。

彼のこの仕草、何を隠そう私が選ぶ寛行さんの可愛い仕草ベスト3に入ってたりする。

「学部時代の友達と会う約束なんです」

「森岡の研究室で?」

「そうなんです。彼女が森岡先生にもついでに挨拶するって言いだして」

「彼女、森岡への挨拶はついでなんだ?」

「そうですよぉ。メインは私です」

「そっか、森岡もついでか」

「立派なついでです」

心の中で森岡先生に謝りつつ、私は寛行さんの妙に得意気な顔を愛おしく眺めた。

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