准教授 高野先生の恋人

カスガイの結婚は順当と言えば順当だった。

いきなり中国で相手を見つけて国際結婚!?なんてされたら仰天だけどそうじゃないし。

「コータローは?就職どうなったの?」

「ん?希望通りF市にある事業所に配属になってね。毎日楽しく通ってる」

「ふーん、そっかぁ。それはよかったね」

お相手の竹井浩太郎さんは、Y大の大学院をこの春無事に修了し就職されたらしい。

詳しくは知らないけど、竹井さんの専攻は機械工学とかそっちの方面だったと思う。

カスガイが3年、竹井さんが4年の学生時代から続いたカップルの二人。

ちなみに勝手ながら、私も竹井さんのことをコータローと呼んでいたりして。

もちろん、ご本人がいる前ではちゃんと竹井さんと言っていたけど。

それにしても、順当といえば順当、自然といえば自然とはいえ、

やっぱりカスガイの結婚報告は私にとって衝撃的だった。

なんというか、結婚しちゃうの?結婚できちゃうの?みたいな……。


< 212 / 324 >

この作品をシェア

pagetop