准教授 高野先生の恋人
ちょっと悔しい気もするけど?カスガイの言うとおりだった。
たぶん慎重なのは私の長所。だけど、慎重すぎるのは明らかな短所だ。
「諸々一度とっぱらってみ?んで、どうしたいのか考えてみたほうがいいよ」
「そんなこと……」
考えてみるまでもない……はっきりそう思う自分がいた。
彼と一緒に暮らしたい、ずっと隣りにいたい、ずっとずっと一緒に生きていきたい。
その想いに迷いはなく少しの揺らぎさえもなかった。
カスガイがまるで私の心うちを見透かしたように、やれやれと笑う。
「だーってさぁ、高野はスズキのこと養いたがってんでしょ?」
「養いたがってるって、そんな……」
カスガイの言い方ってちょっと秋ちゃんみたい、なんて思った。
「アタシはコータローに食わせてもらいながら、ちょいと学校にいく予定でアルよ」
「学校???」
その話はもちろんぜんぜん初耳だった。
「うむ。日本語教師を目指してみようと思って。だからね専門学校で勉強すんの」