准教授 高野先生の恋人
話してみると、桜庭さんは見た目こそ貴公子だけど意外と普通の人だった。
思いがけずこんな時間を持てたことで、私は桜庭さんについて色々なことを知った。
ご自宅には噴水や甲冑の置物もなければ赤い絨毯も敷いてはいないこと。
お手伝いさんはいるけど“坊ちゃん”とは呼ばれていないこと。
納豆も好きだし、カップ麺もちゃんと自分で作って食べられること。
実は少女マンガやアニメなんかがすごく好きで詳しいこと。
まあなんというか、開かれた王族?というか、それこそ親しみやすい人物だった。
まったく、この状況を真中君が知ったらどれほど羨むことだろう。
私はすっかり打ち解けて寛いだ気分で話していた。
「桜庭さんて意外とフッツーなんですね」
「がっかりした?」
「いえ、ちょっとほっとした?かもです」
「鈴木サンは、変わってるなぁ」