准教授 高野先生の恋人
正直、私は桜庭さんに対して麗しの王子様であってほしいなんて期待はなかった。
そりゃまあ、庶民の私にとっちゃ王族よりも同じ身分?の人のほうが話しやすいし、
助かるといえば助かるって感じだけども、結局はどっちでもいいくらいのことで。
「ボクをちやほやする女の子たちって勝手に王子様を期待するんだ。
それでもって、勝手に裏切られたって怒ったり、ガッカリしたりするんだからねぇ。
まあ、そこで見限ってくれたらまだ楽なんだけど、この研究室の女の子たちは……。
想像力が逞しいというか、自分のいいように解釈していってしまうから困ったものさ。
だからボクはいつまでたっても王子様のまんまなんだよ、どんな振る舞いをしてもね。
納豆王子とか?牛丼王子とか?何ソレって思わない?
これが揶揄とか皮肉じゃなくて本気なんだからすごいだろ?」
そりゃあ御本人は色々大変なのかもだけど、傍で話を聞いてる分にはコメディだ。
まさに他人事とばかりに私は遠慮なく笑わせていただいた。
「宿命の王子って感じじゃないですか」
「ひどいなぁ、鈴木サンまで言う?」